七日間の元気な時間をください
今日は二十四節気の「立冬」。空気が冷たくなり、木枯らしが吹き、冬の気配を感じる頃。本格的な冬の厳しさの訪れはもう少し先。時折、小春日和と言われる穏やかな晴天が広がります。「立」には新しい季節になるという意味があり、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」は四立(しりゅう)と呼ばれ、季節の大きな節目になります。
本日は日替わり弁当のご注文をたくさん頂戴しました。ちなみにメインのおかずは『煮込みハンバーグ』。もちろん、うららかな風のハンドメイドのハンバーグです。作っても、作っても、終わらない‥。今週初登場のピタパンも売れ行き好調。いなり寿司も、エビフライ弁当も、抹茶パウンドケーキもありました。数も種類も多岐に及びましたが、利用者様は一人一人持てる力を発揮し、落ち着いて完成させてくれました。みなさんの成長ぶりは、本当にすごいです。それでも、私たちはまだ発展途上で未熟者です。もっともっとおいしいと言っていただけるよう、お弁当作りを極めていきましょう。
「妻が願った最期の『七日間』~宮本英司さん」(朝日新聞より)
1月中旬、妻容子が他界しました。入院ベッドの枕元のノートに「七日間」と題した詩を残して。
『神様お願い この病室から抜け出して 七日間の元気な時間をください 一日目には台所に立って料理をいっぱい作りたい あなたが好きな餃子や肉味噌 カレーもシチューも冷凍しておくわ』
妻は昨年11月、突然入院となりました。すぐに帰るつもりで、身の回りのことを何も片付けずに。そのまま不帰の人となりました。詩の中で妻は二日目、織りかけのマフラーなど趣味の手芸を存分に楽しむ。三日目に身の回りを片付け、四日目は愛犬を連れて私とドライブに行く。
『箱根がいいかな 思いでの公園 手つなぎ歩く』
五日目、ケーキとプレゼントを11個用意して子と孫の誕生日会を開く。六日目は友達と女子会でカラオケに行くのだ。そして七日目
『あなたと二人きり 静かに部屋で過ごしましょ 大塚博堂のCDかけて ふたりの長いお話ししましょう』
妻の願いは届きませんでした。詩の最後の場面を除いて。
『私はあなたに手を執られながら 静かに時の来るのを待つわ』
容子。2人の52年、ありがとう。