ママでなくてよかったよ

 もう週末になりました。月曜日が昨日のように感じます。歳を重ねるごとに月日が過ぎて行くのが本当に早い‥一日一日を無駄にせず大切に生きていかなければならないと痛感します。冬から春への気候の変化、ご家族の進学や進級など環境の変化は、知らず知らずのうちに心身への負荷がかかり体調を崩す方がおられます。ご自身をいたわることも大切に生きることにつながります。

 仕事だけでなく、家事に子育てに日々奔走されて、疲労やストレスを蓄積しています。どうぞご自身の身体に耳を傾けてください。知らないあいだに悲鳴を上げているのかもしれません。時には立ち止まって、身体を休ませてあげてください。それも大切に生きることつながるのですから!

 本日、二つの会社・団体様から新規のご注文を頂戴しました。ありがとうございます。お陰様で弁当事業は順調に注文数が増加しております。感謝しかございません。先週のブログでご紹介した餃子の王将の渡邊直人社長の「一個の餃子に一個の魂」と共通していますが、「一個入魂」の思いでお弁当を作らせていただきます!

『8歳で旅立った我が子が教えてくれたこと』を紹介します―――

「残念ながらがん細胞が骨髄まで入り込んでおり、余命は早くて年内かもしれません」

 シングルマザーとして育ててきた6歳9か月の我が子・重信の病状について、担当の先生から残酷にもそう告げられたのは1993年秋のことでした。一か月後、小さな身体への抗がん剤投与が始まりました。重信は痛みに耐えかね、治療の拒否、看護師への挑発的な態度を続けます。ある日、彼は私に訴えたのです。「ママ、本当の僕の病気はなに?注射とか薬とかものすごく辛いんだ。なんでこんな思いしないといけないの?」必死に尋ねる彼に、これ以上事実を隠し通すことはできませんでした。「シゲくんの病気はがんといって、とても怖い病気なの。ママも先生も、治ってもらいたいから注射したりお薬を飲ませてるの。シゲくんに生きてほしいもの」。彼は大きなショックを受け、しばらく泣きじゃくった後、落ち着きを取り戻し、こう言ったのです。「ママ、ぼくがんばる。絶対に死なないもん!教えてくれてありがとう」

 辛い検査で、つんざくような悲鳴と泣き声を耳にし、親として代わってやることのできない無力感。けれど、その私を励ましてくれたのが7歳になったばかりの、ほかならぬ我が子でした。ぐったりとベッドに横たわる彼を見て泣く私に、「ママでなくてよかったよ」と言うのです。点滴に繋がれた手を伸ばし、私の頭をなでながら。辛抱の大切さ、労わり…私のほうが彼に教わることがたくさんありました。

 一時期は順調な回復を見せた重信でしたが、残念ながら一年後に再発。「またママに会いたいなあ。ぼく、ママのことが心配で死にたくないんだ」残された時間の中で、彼が語った言葉は、いまも心に残っています。重信は私の腕の中で8年の短い生涯を終えました。