電力9社が最高益‥に思うこと

冷たい雨が降る週のスタートになりました。昨日は立春。暦の上では春のはじまる頃です。実際にはもう少し春は先だと思いますが、今日のお弁当の配達していると紅梅がきれいに咲いているのを見かけました。春の足音が聞こえています。

先週のニュースで「大手電力10社の2023年4~12月期連結決算が31日出そろった。前年同期に純損益が赤字だった9社を含め10社全てが黒字を確保し、北海道、東北、中部、北陸、関西、中国、四国、九州の8社は最高益を更新した。」という記事を読みました。皆さんはどう受け止めましたか。

「儲けすぎではないか」、「それだけ黒字なら、すぐにでも値下げするべきだ」との批判的な声は当然上がります。私も然るべしと思います。しかし、電気料金が決まる過程は複雑怪奇、そう簡単ではありません。現在の電気料金を難しくさせているのは、ロシア・ウクライナ紛争による燃料価格の高騰、円安など不安定な為替相場、サウジアラビアなど産油国の減産、日本国内における原子力発電の稼働停止‥など様々な要因が複雑に絡み合っています。今回は黒字でしたが、円安にブレれば一転して赤字になります。ですから、一過性である「最高益」という文字に私たちが踊らされてはいけないように思います。

ではなぜ電力会社に対し嫌悪感を抱いてしまうのでしょうか。国民や事業者に対して、あまりに寄り添うような姿勢が見られないからだと思います。赤字であるから電気料金の値上げも当然‥というような一方的・高圧的な雰囲気を感じるからではないでしょうか。消費者に寄り添っていないからではないでしょうか。電力は、本来は国が担うべき極めて公共性の高い事業ですので、自社の利益を一義とせず、国民のことをファーストに考える企業風土を築いていって欲しいと心から思います。

ちなみに私がお世話になっている中国電力の企業理念は「エネルギア、あなたとともに、地球とともに」。その理念が私たちにビシバシ伝わるよう取り組んで欲しいものです。