為すべきことを成す

長い正月休みの企業も今日からは始動し、幹線道路はトラック、社用車などがあふれ交通状況も日常に戻りました。先週までとは一転しておりますので、時間には余裕を持って行動し、慌てず焦らず、安全運転をお願い致します。

今朝は氷点下の寒い朝を迎えました。能登地域で発生した地震の死者は日々増えていくばかり。行方不明者も多数で、1週間たっても全容が分からず、倒壊した家屋の下、雪の降る厳しい寒さの中で、いままで何とか持ちこたえていた命の灯が消えようとしていると思うと、胸が絞めつけられます。どうか、どうか持ちこたえて欲しいと祈るばかりです。

それでも悲嘆に暮れて過ごす訳にはいきません。皆さんそれぞれが担っている役割を果たしていかなければなりません。私たちであればお弁当作りです。たくさんのお客様が、私たちのお弁当が届くのを楽しみに待っておられます。被災された方を思いつつ、いつものように仕事ができる喜びや感謝の念を持って、今まで以上に仕事に精を出しましょう。そして、日本を元気にするのです。それが、いまできる私たちの役割だと思っています。

私もそうですが、人は愚かな生き物ですね。大半の人は日常の生活に不平や不満を感じながら生きています。些細なことで人同士が対立することもあります。憎しみ合い、傷つけ合います。本当に人という生き物はご都合主義で、天災や大病をしたとき、ようやく間違っていたと気づきます。受け入れがたい境遇に身を置いた時に、ようやく生きていることのありがたさを痛感し、周囲の人たちの支えの上で生きてきたのだと感じることができるのです。

素敵な詩にめぐり合いましたので紹介します。いのちのありよう、いのちといのちの関係性の本質を適確に表現しているように感じました。皆さんはこの詩を読んで、どう感じますでしょうか?

『生命(いのち)は』 (作:吉野 弘)

生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命は
その中に欠如をいだ
それを他者から満たしてもらうのだ
世界は多分
他者の総和

しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄

ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?

花が咲いている
すぐ近くまで
の姿をした他者が
光をまとって飛んできている
私も あるとき
誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない