苦難に耐え、苦難に感謝

福山では珍しく雪が降りました。遠くの山々は雪のため白く映り、道路は薄っすらと雪が積もっていました。うららかな風にも雪のお裾分けがありました。それにしても寒い一日になりましたね。明日は冬至です。たまにはゆず風呂にでもつかり、暖かくしてお休みください。

会社の規模の大小を問わず、経営というものは生易しいものではありません。困難の極致です。私同様に多くの経営者様も、夜寝ていても熟睡できない方もおられるのではないでしょうか。特に創業時は、睡眠時間を削り、休みも取らず、朝早くから夜遅くまで死に物狂いで働いている方ばかりでしょう。

私自身、給与が払えない、売掛金が用意できない‥といった悪夢をしばしば見ることがあります。真夜中にハッと目が覚めたり、寝巻がびっしょりになるほどうなされて大汗をかくこともあります。こうした絶望的な夢は、私が社長職を辞するまで、収まることはないでしょう。

私のこころの支えは、同じ時代に経営者となり、同じく京都を基盤としてきた大企業の二人の経営者の言葉―――

永守重信氏(日本電産会長)は「困難は必ず解決策を連れてくると私は信じている。困難があれば、解決策もあるはずだ。だから、その困難から逃げずにしっかりと向き合い、解決策を見つけ出すことが大事なのである。」

故・稲盛和夫氏(元・京セラ社長)は、「災難や苦難に遭ったら、嘆かず、腐らず。恨まず、愚痴をこぼさず、ひたすら前向きに明るく努力を続けていく。これから将来、よいことが起きるためにこの苦難があるのだと耐え、与えられた苦難に感謝すること。」

人間が未熟ですので、まだお二人の言葉のような境地に達しておりませんが、困難や苦難から逃げ出さず、努力を続けていく、そうしたたゆまぬ努力は必ず良い結果につながる‥私はそう確信しております。