こころに花を咲かせましょう!
あれほど残暑が厳しくいつまで続くのかと思っておりましたが、窓を開けて就寝しておりますと、寒くて目が覚めてしまいました。いつしか二十四節気の上では、寒露(かんろ)。朝晩は冷え込みが増して、一日一日と、深まる秋が感じられる時季となりました。日本人の気質や文化に多大な影響を与えている四季を感じつつ、冬に向かう前の穏やかなこの時期に、色々な備えをしたいものです。
4月からうららかな風の利用を開始された方が多くおられます。半年が経過し仕事や人間関係に慣れてくると、良きも悪しきも「我」が出てきます。働くことの喜びや感謝の気持ちは薄れ、ややもすれば不平や不満を口に出したり、隣の芝が青く見え心が離れていくこともあります。あるいは、ルールを破り、自分の型を押し付けようとするかもしれません。人は弱く、流されやすい生き物なのです。しかし、それではいけません。
仏教詩人の坂本真民さんは、こう書いています。
こころを持って生まれてきた これほど尊いものがあろうか
そしてこのこころを悪く使う これほど相すまぬことがあろうか
草木とは異なり、人間は生まれながらに心を備えています。心がなければ嬉しい楽しい幸せだといった感情は一切なくなります。そう!人間はこんなに素晴らしいもの(心)を天から与えられています。なのに、この心を悪く使うことがあります。
一番大事なことは このこころに花を咲かせること
小さい花でもいい 自分の花を咲かせて
仏さまの前に持ってゆくことだ
こころは自然界と同じで、放っておくと雑草が生えてしまいます。その雑草を抜き取り、水や肥料をやり、手間ひまをかけて美しい花を咲かせるのです。