戦争はしたらいけん、絶対いけん

今週は台風の影響で、天気が荒れ模様となりそうです。進路が若干西よりとなったため、いまのところ広島県に直撃する可能性は低い見込みです。ただ、刻々と変化する気象情報には注視しておきましょう。もし避難情報が発令された場合は、躊躇(ちゅうちょ)せず避難所など安全な場所に避難してください。

昨日、8月6日は78年目の原爆の日を迎えました。たった一発の爆弾で14万人の犠牲者がでました(昭和20年12月までの犠牲者)。私の母方の祖父は在郷軍人として召集され、活動にあたっていた広島市内で被爆しました。瓦礫(がれ)に埋もれた人たちを助けつつ、祖母と4人の子どもたちが待つ我が家へ帰る、帰らなければならない‥その一念、被爆しボロボロになった体で、食べるものもなく、何十キロもある三原市まで歩いて戻って来たそうです。しかし放射能による影響で体調が悪化で病床に伏し、間もなく亡くなりました。祖父の無念さを察すると如何ばかりか。また残された祖母や当時3歳であった母を含む子どもたちが、生計の中心であった祖父を失い、どれだけ過酷な生活を強いられたか…想像するだけで胸が苦しくなります。

「戦争はしたらいけん、絶対いけん。」

残念ながら世界では、戦争や内戦が続いています。核兵器の使用を正当化する為政者も存在します。世界唯一の被爆国である日本が、皮肉にも原爆を落とした米国の核の傘に守られいるのです。そしていま、核兵器使用の緊張感は極めて高くなりました。明日、どこかの国のどこかの町に、核兵器が使用されてもおかしくありません。犠牲となった14万人の思いはかき消されようとしています。もはや傍観するしかないのでしょうか。私たちは無力なのでしょうか。

私たちは、しなければならないことが残されています――声高にシュプレヒコールを上げながら集会に参加する必要はありません。私たち一人一人が、不幸な過去の歴史を直視し未来に引き継ぐこと、伝えていくことです。決して難しいことではありません。それが今を生きる私たちの務めだと私は思っています。