雑草のような強い人になる
今日の午後からは、利用者様5名と一緒に駐車場の草取りを行いました。このところの長雨で草がぴょんぴょん。お客様も利用される駐車場。何とかせねばと気になっておりました。曇り空で暑くなく、丁度良い気温。みんなの頑張りできれいになりました。弁当作りだけでなく、こうした環境整備もとても大切な業務です。嫌な顔もせず、一所懸命に作業に取り組んでくれて、ありがとうございました。また一緒に草取りをしましょう。草取りをしているときに、こんな話をしました。
「雑草魂という言葉を知っている?」
「なんなぁ、それは?」
「雑草のように踏まれても、厳しい環境にあっても、立ち上がる、強い気持ちのこと」
「雑草のような強い人になれたらいいね!」
「でも踏まれたら痛いよ」(笑)
週末の少しゆっくりとした時間の一コマです。他愛もない会話がほっこりするというか、幸せを感じるんです。
「見ていてごらん。わが国は必ず立ち直るよ」
戦後、見渡す限りの焼け野原を見ながら、娘にそう語りかけた政治家がいました。戦後の日本を復興へと導いた首相の吉田茂です。吉田が青雲の志を抱いて外交官になったばかりのころ、最初に命じられた仕事はテレックスの伝達係でした。テレックスが届いたら、それを大臣のところに持って行く。それが吉田には不満でした。
「最高学府を出て高文試験に通って外務省に入ったのに、なんでこんなつまらない仕事をやらなければいけないんだ」
そして、義父・牧野伸顕に手紙を書いて、その思いを切々と綴りました。すると牧野から返事が戻ってきました。吉田がその手紙を読むと、こんなことが書いてありました。
「君はなんと馬鹿なことを言っているんだ。大臣よりも先に国家の重要な情報を見ることができるのだよ。それを見て、君はどう判断するのか、大臣はどう判断しているのか、その判断の結果はどうなっているのか。君はまたとない勉強のチャンスを得ているじゃないか。こんなありがたいことはないよ」
手紙を読んでいるうちに自分が間違っていたことに気づき、つまらないと思える仕事でも一所懸命に取り組むように変わっていきました。
吉田茂ほどの人物でも、仕事の愚痴をこぼす一面があったのは、少しホッとするような、親近感を感じるエピソードです。一見すると雑用と思える仕事も、自分の肥やしになる。そこで嫌気がさしやめてしまう、逃げ出してしまうのでは成長はありません。どんな仕事を命じられても、前向きに仕事をしていきたいですね。