核の封印と非核三原則~被爆国としての歴史的使命

 日曜日の若草祭りに続き、今日も臨時営業が続き、皆さんにも疲れが蓄積しているように感じます。利用者様に対しても同様です。皆さんの労に頭が下がるばかりです。本当にありがとうございます。そして、うららかな風を開業して丸3年が経ちました。「石の上にも三年」と言いますが、まさに『忍耐』と『我慢』の連続でしたが、情熱の炎が消えることなく節目を迎えることができました。これもひとえにスタッフ、利用者様、そしてお支えくださっているお客様、皆さんのお陰です。心より感謝しております。

 高市早苗首相のご就任は、日本を大切にする、日本人を大切にする政治への強い期待を抱かせました。しかし、その直後に報道されたトランプ大統領へのノーベル平和賞推薦のニュースは、耳を疑うものでした。そして、極めつけは、そのトランプ大統領による「核兵器の実験を指示した」というSNSでの発言です。核のボタンを握る一国のリーダーが、世界の緊張を高める言葉を放った事実は、私たちの平和への願いを深く揺さぶります。パキスタンの核実験以来、約30年間守られてきた『封印』が、今、解かれようとしています。この波紋は、ロシア、中国を巻き込み、必ずや、新たな核軍拡競争を招くでしょう。

 かつて日本は、世界に誇る「非核三原則」を国是とし、平和国家への道を歩いていくはずでした。しかし、冷戦時代を経て、いつしか非核三原則は形骸化し、我が国の平和は米国の「核の傘」に守られる安全保障へとシフトしました。高市首相は、「よその国を完全にあてにしていては、国民の命は守れない」、「安全保障戦略を議論する時にタブーがあってはいけない」と述べ、有事の際の「核の持ち込み」議論にまで言及するなど、「自主防衛と現実的な抑止力」を重視する姿勢を明確にしています。

 しかし、私たちは立ち止まって考えなければなりません。広島・長崎の原爆で亡くなられた21万人の御霊は、核を持ち、核を使い戦うことを願っているでしょうか。私には、そう聞こえてきません。聞こえてくるのは、「二度と、あの悲劇を繰り返すな」という、人類への深い警告です。「きれいごと」と揶揄されるかもしれません。しかし、たとえこの国が滅びようとも、守り抜かなければならない一線があるはずです。それは、人類の道徳、そして未来の世代に対する、「核兵器を存在させない」という唯一の被爆国としての歴史的かつ倫理的な使命です。人類の平和という高邁な理想のために信念を貫く、私たちの心の中に息づく『大和魂』ではないでしょうか。