旅立ちの春、心に「止まり木」を携えて

「仰げば尊し」の歌声がどこからか聞こえてくるような、別れと旅立ちの季節がやってきました。
私たちの事業所「うららかな風」からも、この春、訓練期間を終えて一般就労へと羽ばたいていく利用者様がおられます。次のステージへと進まれるその背中を見送る時、込み上げてくるのは寂しさよりも、それ以上に大きな「おめでとう」という喜びの気持ちです。
「身を立て道を行う」ということ
かつての卒業ソング「仰げば尊し」には、「身を立て名をあげ」という一節があります。 現代では少し難しく感じられる言葉ですが、私はこれを「自分自身の足で立ち、自分なりの正しい道を一歩ずつ歩んでいくこと」だと捉えています。
決して大きな成功や名声を求めることだけがゴールではありません。ここで積み重ねた努力を自信に変え、社会という広い空へ自分らしく飛び出していく。その一歩こそが、何よりも尊い「立身」なのだと感じています。
卒業しても、皆さんは「家族」です
新しい環境へ進めば、時には強い風に吹かれたり、雨に打たれたりすることもあるでしょう。人生には、どうしても避けられない困難が訪れるものです。
そんな時、どうか一人で悩まないでください。 「うららかな風」は、皆さんにとっての「止まり木」でありたいと思っています。
いつでも羽を休め、心と身体を安ませることができる場所。 私たちは、ここを巣立っていった皆さんのことを、いつまでも「家族」だと思っています。どんな時も、皆さんの進む道を見守り続け、何かあった時にはすぐそばに寄り添う覚悟です。
安心して、いってらっしゃい
「帰る場所」は、いつでも空けて待っています。 だから、何も心配することはありません。胸を張って、安心して新しい世界へ旅立ってください。
皆さんの歩む道が、光に満ちた良い道であることを、福山のこの場所から心より祈っています。

