学ぶべきことがない‥

二十四節気の「霜降(そうこう)」に入りました。文字のとおり霜が降りる時季で、山間部など寒い地域では霜が降り始めます。送迎時に周囲を見渡すと、山々が黄色に色着きはじめ、街路樹の葉が赤く染まっているのを見かけます。昼間はまだまだ温かい日が続いておりますが、季節は確実に変わろうとしています。ただ朝・昼の寒暖差が大きく体調を崩しやすい時季ですので、くれぐれもご自愛ください。

利用者様が早退したいとの訴えがありました。理由を聞くために面談すると―――

「うららかな風で学ぶべきことはない」

ショックでした。個別支援計画ではうららかな風を月~金曜日の週5日利用するプランですが、朝起きることができず欠席が目立っていました。また今回のように心がざわつくときは帰りたいと強く訴えるときもあります。

今春、医療機関を退院し施設に入居されながら、うららかな風の就労継続支援B型を利用されています。物静かで、自分から積極的に話をしたり、率先して仕事をするタイプではありませんが、お弁当作りでは手際よく、また器用に作業をこなされるため、スタッフからとても頼りされています。私たちとしては、休まず利用することができれば、次のステップに移行できると考えていました。

「学ぶべきことはない」という言葉から、ある言葉が頭に浮かびました。「凡事徹底」。以前、ブログに書いたことがありますが、イエローハットの創業者・鍵山秀三郎氏が実践されていた私も大好きな言葉です。その意味は、誰にでもできる平凡なことを、誰にもできないくらい徹底して続けることです。

出来るようになったら終わりではなく、そこからがスタートなのです。一日一日を手を抜かず、技術や知識を吸収し研鑽することで、成長を続けていくことができるのです。何十年後には他者が追従できないほどの力量を身に着けることができるのです。