どんな時もブレない徹底力!

 今日は社会福祉法人様からたくさんのコロッケ弁当のご注文を頂きました。心より御礼申し上げます。利用者様二人とコロッケ弁当の盛り付けを行いました。スタートした時は、時間通りに終えるのはきつい、と内心感じておりましたが、お二人とも与えられた役割をしっかり果たしてくれたため、予定よりも随分早くに完成させることができました。しかも、盛り付けも、verry good!でした。明日の注文では、日替わり弁当とカレードリアが双璧。今日のように、「ワンチーム&ワンハート」で頑張りましょう。

 昨日、5月16日は日本でコンビニエンスストアの一号店が誕生した日。その中心人物であるセブンイレブンの創業者・鈴木敏文は、「お客様の立場で」考えることの大切さを一貫して唱え続けてこられました―――。

(鈴木敏文氏)
 世の中には「お客様のために」という言い方が一般的に使われますが、私が「お客様の立場で」考えることの大切さを強調するのは、「お客様のために」と「お客様の立場で」は、必ずしも一致しないことが多いからです。第一に、「お客様のために」と言いつつ、無意識のうちにも、売り手やつくり手の都合を押しつけていることが多いのです。

 セブンイレブンでは新製品は毎日、昼食時に行われる役員試食をパスしないと発売できません。あるとき、私は赤飯の試作を一口食べて、赤飯本来の味でないことに気づきました。担当者にどうやってつくったのか尋ねると、ご飯と同じ炊飯の生産ラインで「炊いている」とのことでした。赤飯は本来、蒸してつくることは十分に知っていたはず。ところが工場に蒸す設備がなかったため、今ある設備を使っていかにおいしい赤飯をつくるかを一生懸命考えた。しかし、それは売り手の都合を優先した発想で、要は「売り手の立場で」で考えていたことになるのです。お客様はコンビニで売られる赤飯でも、本来の味を求めます。私は「お客様の立場で」考え、全国各地に分散するセブンイレブン専用工場に、大きな費用になっても、蒸すためだけの設備投資を躊躇せず実行させました。結果、和菓子屋など専門店に引けをとらない商品が生まれ、大ヒットし、コストは回収されました。これが「お客様の立場で」考える発想です。

 経営者には、自分たちのあるべき姿を徹底させる力が強く求められます。新製品のインスタントラーメン「金の麺 塩」を発売する当日のことです。たまたま試食が前日になってしまったのですが、私は「この商品の質は販売できるレベルではない」と判断し、6000万円分の商品をすべて廃棄する決断を下しました。それは「判断の尺度」をお客様に合わせたからです。商品に対するお客様の判断は、おいしければ「買う」、おいしくなければ「買わない」、イエスかノー、どちらか一方で、その中間の「そこそこ」や「まあまあ」はありません。社内からは、「廃棄せずに社員に配ってはどうか」との声も出ましたが、「お客様に提供すべきでない商品を社員に提供してはならない」と退けました。妥協するのは簡単ですが、妥協したときから組織は「そこそこ」「まあまあ」に流れ、弱体化していきます。どんなときにもブレない徹底力を持たなければならないのです。