かけがいのない存在
今日の帰りの送迎でお二人の利用者様のやり取りです―――
「うららかな風は”流れ”がいいよね」
「それは私も感じる」
”流れ”とは何ぞや。雰囲気のことかな?と耳を傾けて聞いていると―――
「昨夜は頭が痛かったのに、うららかな風に来ると治る」
どうも雰囲気とは違うもののようです。うららかな風には、何かのパワーが宿っているのか?単にストレスフリーな居心地の良い場所なのか?分かりませんが、しんどさを和らげる場所、こころ落ち着ける場所と感じてくれているようで、大変うれしく思いました。
『松下幸之助の教訓』(致知出版社)を読ませていただき、大変感銘を受けました。一部を紹介させていただきます。
松下幸之助(パナソニック創業者)は、「神さんは偉いデザイナーやな。こんな狭い面積の中に、同じ点数の部品を並べながら、全部デザインが異なる。大したもんや」と言われたそうです。顔が全部違う、心も違う、何もかもが違う。即ち、人間の一人一人は、他に代わりのいない〝かけがえのない存在〟なのである。
――中略――
「あなたは、地球上のどこにも、また過去にも将来にも同じものが他にない、まことに大切な存在である」。だから、お互いを尊重し、大切にしなければならないのである。もし、みんながそのことに気づいたら、自らの存在の不思議さとありがたさが、そして何よりも貴重な価値が分かるはずである。後にも先にも、私と同じ人間はこの世に存在しないし、今までも、これからも存在しない。まさに、人間はすべて、いや人間どころか、すべての命は、他に代わりのいない、かけがえない存在である。その価値に気がつけば、生き方がおのずと変わってくるはずだ。
すべての命が唯一無二のかけがいのない存在‥ほんとうに心に沁みる一文です。機会があればぜひ手に取ってお読みください。