日新、日日新~きょうを精いっぱい生きよう
個人的な話ですが、昨年11月からダイエットを開始して1年が経過しました。当時の私の体重は88㌔。メタボを通り越して命にも影響しそうな危険な体形でした。かかりつけの先生からも厳しくダイエットするよう指導もあり、加えて娘はまだ10歳、まだまだ旅立つ訳にはいきません。『やるっきゃない!』と一念発起し、ダイエットを開始しました。ご飯を食べるのは昼食のみ、朝はヨーグルト、夕食はおかずとアルコール(やめられません)。大好きなラーメン、うどん、パスタなどの麺類やパンは封印。カレーはご飯なし。もちろん甘いものは絶っています。
一年が経ち、いまの体重は68㌔(-20㌔)の減量に成功しました。以前は靴ひもを結ぶのもお腹がつっかえて大変でしたが、いまでは難なくできるようになりました。ただ大幅な体重減は体力の衰えを感じます。歩いていても躓くことが増えました。やっぱりダイエットと筋力アップはセットですね。先生から目標体重は64㌔と約束しましたので、もう少し努力を続けなければなりません。約束は必ず果たしたいと思っています。
さて、今日はご利用者様とオムカレーを作りました。みんなの技量が上がり、またチームワークも抜群で、スムーズに完成させることができました。みんなの成長した姿を見て、ほくそ笑む今日この頃です♪
「一日の決算は一日にやる~土光敏夫(元・経団連会長)の座右の銘」 吉良節子(元秘書)
やり遂げた臨調は解散しましたが、その功績を認められ、土光敏夫さんは民間人では初めて生前に「勲一等旭日桐花大綬章」を受章しました。その後、次第にお体に無理が利かなくなり、ご自宅で静養されるようになりました。それでも社内には「土光さんの意見を聞こう」という案件が多く、私は週に一度はご自宅まで伺っていました。
神奈川の鶴見にひっそりと佇む土光家。「地味で質素」を絵に描いたようなその家は、およそ東芝の社長や経団連の会長を歴任された方のお宅とは思えません。門を開けようとすると「ギーギー」と轟音が響き渡る。廊下を歩いてもギシギシいって、「女性の私が歩いて穴が開いたら恥ずかしいわ」といつも気を使いながら歩いていました。冷暖房設備がないあの家に、真夏にいらっしゃった方は、「あの家は暑くてなぁ」とぼやいていらっしゃいました。秘書側が家の修理を申し出ても「まだ使えます」、クーラーの取り付けを申し出ても「いりません」の一点張り。「営業の話にみえるお客様もいらっしゃいます。冷暖房がないと営業上、困ります」と申し上げると、「会社が困るなら入れましょう」と快諾したものの、応接間のみ取り付けを許し、自分の部屋に取り付けることは拒みました。
受勲の際、土光さんは「個人は質素に、国は豊かに」とおっしゃいましたが、その人生はまさに言葉通りだったと思います。メザシが一番のごちそうで、着飾ることを嫌い、背広も鞄も使い古したものを大切に使う。ペン一本も、文字が擦れるまで使っても「まだ使える、まだ書ける」と言って捨てようとなさいませんでした。
私心なく、公私の別に厳しく、質素を好んだ土光さんが、色紙を求められるといつも書いたのは「日新 日日新」という言葉でした。出典は中国の古典『大学』で、「きょうという一日は天地開闢以来初めて訪れた一日である。それも貧乏人にも王様にも、みな平等にやってくる。その一日を有意義に暮らすためには、その行いは昨日よりもきょう、きょうよりも明日は新しくなるべきだ」という意味があるそうです。それについて、以前土光さんは次のようにお話しされていました。
「一日の決算は一日にやる。失敗もあるであろう。しかし、昨日を悔やむこともしないし、明日を思い煩うこともしない。新たにきょうという清浄無垢な日を迎える。ぼくはこれを銘として、毎朝『きょうを精いっぱい生きよう』と誓い、全力を傾けて生きる」
この言葉に土光さんの人生が詰まっているような気がします。