惜福、分福、植福
明治時代の文豪・幸田露伴の著書「努力論」は、幸福三説について書かれています。それは明治~大正期の暗澹たる世相の中で、苦しむ民衆に対してこう呼びかけるものでした。
「惜福」は、巡ってきた運を大切にする。
「分福」は、自分に巡ってきた運を周囲の人に分ける。
「植福」は、苗木を植え育てるように、自身の運を子孫のために役立てる。
どういう心がけで生きれば、不本意なことが多い世にあって人生を肯定的に生きられるかを説いたのです。新型コロナ、ウクライナ戦争、新冷戦、貧困と格差、環境破壊と地球温暖化…幸田露伴の生きた時代とは異なりますが、科学は発達し物質的には豊かになった現代においても、真の幸福や明るい未来を感じとることはできません。道しるべのような先達者たちの言葉は、どのような思いで日々暮らしていけばよいか、暗闇の中を歩く私たちに明かりを灯してくれているように思います。
さて、1月後半のお弁当注文をたくさん頂戴しました。1月前半は注文数が少なく、このままご注文がなくなってしまうのでは…と心配しておりました。皆様から引き続いてご愛顧いただくためにも、料理長をはじめとするスタッフ、ご利用者さんがワンチームとなって、ご満足いただける弁当作りに取り組んで参ります。1月分そして2月分の注文表も掲載しておりますので、ぜひご検討賜りますようお願い申し上げます。