安全神話に惑わされるな!

週末から大変な大雨になりました。特に線状降水帯が次々と発生した福岡県。テレビに映し出される光景は、5年前の西日本豪雨を思い起こされ、濁流を呆然と見つめる人々の姿を見ると胸がしめつけられます。

西日本豪雨は、私の母の住む町にも大きな被害をもたらしました。その時の記憶は今も鮮明に蘇ります。その日の朝、降り続く雨に胸騒ぎがして一人暮らしをしていた母のもとへ向かいました。国道は大渋滞で全く進まず、他のルートで向かうのですが、道路が削れて流されていました。この道もダメ、この道もダメ‥辿り着いたのは15時過ぎ。半日以上かけてようやく辿り着いたのですが、実家周辺の道路は冠水、目を疑いました。濁った水は膝下まであり、母を背負って着の身着のまま救出しました。幸い床下浸水でしたので家への損傷はなく、家財道具も無事。ただ電気や水道などライフラインはストップ。足の悪い母に避難所暮らしは難しいと判断。父が亡くなって長い間ひとりで守ってきた母が、大切な家を離れることはどんなにか辛かったことか…しかし止むを得ません、私の家に一時避難してもらいました。

自然の猛威を前にすると、どんなに科学が発達した現代社会であっても、人類の叡智は自然には全く歯が立たないことを痛感させられます。全くです。うららかな風のある福山市には安全神話があります。台風は直撃しない、大雪もほとんど降らない、大きな地震は起きない‥という何の根拠もない神話。人類が地球を壊してしまった今、日本だけでなく世界を見渡しても安全な地域などありません。私たちができることは、災害に備えること、迅速に情報を得て行動に移すことです。地震は予知できませんが、豪雨は前もって行動することができます。適切な行動をとれば命を守ることができるのです。

まだまだ梅雨は終わっていません。命を落とすことが絶対にないよう過去の教訓を活かしてください。どうかお願いします。

※写真はうららかな畑で収穫したミニトマトです。本日のお弁当に使用いたしました。味はいかがでしたか?