勤労意欲を高めたい!

うららかな風は、生産活動で得た収入を財源として、できる限り高い工賃を支払うことで、障がいを抱えている方の勤労意欲を高めたいと考え、取り組んでいるところです。ところがです。工賃が増えれば、全ての人が万々歳になるのかと言えば、そうでない方もおられるのです。

利用者さんの中に生活保護を受給されている方がおられます。工賃収入が増えれば生活保護費が減額されることになります。そのため、しっかり働きたい人であっても、生活保護費を減らさないよう勤務時間や勤務日数を減らそうとします。あるいは、就労そのものを諦める人もおられます。

保護費がマイナスになってまで、働こうと思いますか?

残念な話ではあるのですが、そのような思いに至るのは当然だと私は思っています。本日の中国新聞ですが、政府は「年収の壁」の対策として企業に対して助成金を検討していると記事が載っていました。ちなみに「年収の壁」とは、配偶者に扶養されるパート従業員が社会保険料負担の発生を避けるために働く時間を抑えることです。

前述の生活保護費の場合と考え方は同じです。それにしてもです。見出しのとおり、企業に一人最大50万円を助成するとありますが、助成金を出して解決するのでしょうか。その場しのぎのような対処療法は、問題を先送りしているだけにしか思えません。将来に禍根を残さないよう、抜本的な制度の見直しを議論して欲しいと心から願っています。

みなさんは、この問題をどの様にお感じでしょうか。