不可能なことは、そう多くない

 長期天気予報を見ると、最高気温が36度、37度、38度、38度、37度・・・と失神しそうになる数字がずらり。私が小さい頃より5度程度高くなっているように思います。もはや異常な気温ではなく、これが平年の気温になってしまったのでしょう。弁当屋ですので、食材となる米や麦、野菜や果物、水産や畜産がどのような影響を受けるのかとても心配です。

 今日の誕生日の花は、夏を象徴する「ひまわり」。その花言葉は、「あなたを見つめる」。この花言葉のように、いつも見つめ続けてきた利用者様がいます。うららかな風を開設した当初からの利用者様で、長期欠席が続いています。比べてはいけないのですが、私にとってこの利用者さまへの愛情はひとしお。開所当初から同じ時間を共有してきた大切な存在です。欠席されても関りをやめることはなく、着かず離れず微妙な距離を取りながら、スタッフもきめ細かくサポートしてくれていました。ただなかなか再開までにはなかなか至りません。手をこまねいていても仕方ありません。何か打開策はないか‥。

 「配達に行きたい」

 よく口にされていた言葉です。これだ!まずは弁当の配達同行に限定して利用をお誘いすることにしました。すると・・・短時間ですが配達に来てくれたんです(涙)。お帰りなさい。重い足を前に進めてくれました。しんどかったね。でもこの一歩を踏み出せたら、もう大丈夫だよ。私たちは、いつでも仲間だからね。ワンチームだよ、ワンハートだよ。そして、いつでも、どんな時でも、あなたのそばにいますから。

『脳みそがちぎれるまで考えよ ソフトバンク・孫正義』

 当時32歳、若き日の孫正義が語ったリーダーシップについてのインタビュー記事を紹介します。先進的、革新的なイメージの孫氏からは想像できない意外な言葉で語られています―――。

 会社が100人ぐらいまでのときは、自分が何でも先頭に立って、とにかくやってみせる、そしてみんな付いてこいというスタイルですよね。これが数百名、あるいは1,000名ぐらいになりますと、自分が全部やってみせるというわけにはいきませんから、うまく指示をして、その通りやってるかどうかチェックするかたちになると思うんです。これが1,000名をすぎて数千名になると、今度は自分1人ではチェックできませんから、組織でもってチェックアンドバランスの体系を作っていかなければならない。10,000名を超えてくると、もう、人為的にチェックしたり組織でやるといっても、なかなか自分の思い通りには動かない。そうなると、もう、ただひたすら、自分の思いを込めて両手を合わせて祈りながら、その祈りがじわーっと幹部に伝わり、その幹部から末端の社員まで浸透していくというようなかたちになるんじゃないんでしょうか。怒って言って聞かせても、なかなか目が行き届かなくなってくる。そのときに自分の心底の真心からの思いがじわーっと染み込んでいくような、そういう真心の経営みたいなものをやっていかないと、人心を集めるということはできないだろうなと僕は思います。

 現在のところ、我が社は、どんどん開拓していかなきゃいけない時期ですからね、できあがったものを守ればいいというスタイルでは時代の波に流されてしまう。だから、いろんな意味で攻めていかなければいけないわけです。攻めていくということは、かなり難しい局面でも、それをクリエーティブに打開していかなければならない。そのためには、脳みそがちぎれるほど考えろ、と。ちぎれるほど考えてもなかなかちぎれはせん。本当に心底、ちぎれるほど考えてみよ、そうするとおのずから新しいひらめきなり問題解決策が出てくるんです。それと、ストレス解消は、問題事から逃げることによって解決してはならんというんです。僕のストレス解消法というのは、何か問題があったらそれを忘れるために酒を飲むとかゴルフをやるとかいうんじゃなくて、それをとことん考え抜いて、考え抜いて、解決策を見いだして実行に移す、そうすると、もやもやがスカッと晴れるわけですね。

 それからもう一つ、世の中、困難なことはたくさんある、しかし、不可能なことはそうたくさんはない。自らが、どんどん攻撃に突っ込んでいってやらなければいけないということです。そういうことを心掛けていませんと、まだまだ小さな組織で、しかも、自らをどんどん革新していかなきゃならない組織でね、幹部が社員から担がれるみこしに、ただじっと座っているというようなスタイルでは我が社は持たないですからね、社長自ら先頭に立って、どんどんアイデアを考え、指揮していくという気持ちでやっております。