これからも、そして、いつまでも

たくさんのお客様にお弁当をお届けすることができ、ありがたく、幸せなことはありません。店頭販売では、ご常連様とお話をさせていただく時間は、最近のこころのざわつきを整えてくれる清涼剤となっています。ありがとうございます。

60歳の定年後に生活支援員として一緒に仕事をして下さっている男性スタッフがいます。採用面接のときには送迎運転手として面接しましたが、送迎業務だけでなく生活支援員として利用者様と関わる仕事もお願いしたところ、「私には荷が重い‥」と自信なさそうなご様子でした。

そこで、まずは送迎業務を中心に仕事をお願いすることにしました。送迎、次に洗車や清掃など利用者様と時間を共有するうちに少しずつ距離も近くなってきたところで、軽作業を一緒にしていただくようお願いしました。利用者様に声を掛けながらきちんとノルマをこなしてくれました。そして利用者様との距離は更に縮まり、「もう立派な生活支援員になられましたね」と声を掛けたのですが、「まだまだです」と照れ臭そうに笑顔で返事をされました。

最近は弁当のご注文が多くなり、ご無理を承知で弁当作りに加わっていただいています。面接のときにはまさか弁当業務まで任されるとは思ってもみなかったことでしょう。先日、利用者様とベーグルサンドを作っている時、「こうしてみんなと一緒に作ることが何より幸せな時間です」と満面の笑みを浮かべて話されていました。

感無量です!

利用者様の中には決して平坦ではない壮絶な過去を歩んで来られた方もおられます。また身体的にも精神的にも万全ではなく忸怩(じくじ)たる思いを感じながら、うららかな風に通われている方もおられます。そうした背景をしっかりと受け止められた上で、時にはやさしく、時には厳しく、しかし大きな愛情を持って接してくださっています。何より私にはない包容力をお持ちであり、私も全幅の信頼をおいています。

私からひと言―――

日々色々なことが起こり、良いことばかりではありませんが、利用者様と福山一おいしい弁当を作ることを目標に一緒に仕事ができることは、幸せなことであり、これ以上の喜びはありません。これからも、そして、いつまでも宜しくお願い致します。